都営10-000形
都営10−000形は、新宿線の主力車両として活躍していた、ステンレス車の車体にガイコツ顔、電機子チョッパ制御を併せ持っていた車両です。1971年に試作車が製造されてから、1997年までの20年間に渡って製造されたため、そのバリエーションは多岐に渡っていました。
はじめに、試作車はまだ新宿線が開通する前に4両で竣工され、新宿線の開業までは同じ20m級車両の走る三田線にて運用をし、様々な試験を行ってきました。その後、新宿線の開業に合わせ、1次車、2次車と竣工。2次車までは、セミステンレス車体でした。当時は6両でしたが、3次車の竣工に伴い、その時できた中間車を2次車に増結し、8連かが推進されました。3次車以降は、オールステンレス。
それからも続く延伸開業に伴い、4、5、6次車と増備が続き、勢力も増え、中間車のみの5次車が1次車に組み入れられ、これをもって全ての10−000形が8連化を達成。また、4次車の編成からは当初から冷房装置がつけられ、その前の編成にも順次取り付けられました。
1992年に竣工された7次車は外見は従来通りですが、側面帯が細めのシールになり、当時浅草線用の5300形も竣工されていたため、内装面はそれに準じた作りになり、ドアチャイムや車内案内板なども取り付けられました。そして1997年に急行運転が始まるのに合わせ、ビードプレス車体かつチョッパの素子をGTOに変更するなどの大幅なマイナーチェンジがなされた8次車が竣工され、全編成が出揃いました。
そんな10−000形でしたが、2005年になると1、2次車の老朽化、そして保安装置の更新も手伝い、10−300形により置き換えが開始されました。車齢の若かった3次車と5次車の中間車が10−300R形に転用された他のセミステンレス車がまず最初に廃車。そのあとは2009〜2010年に4次車と6次車が更新を受けるも、10連化推進のために10−300形の3次車以降が2013年に竣工されてからは置き換えが再開、10−300R形になった中間車共々に2018年までに全ての編成が全廃され、終幕となりました。
6次車はこの12−240Fのみ。末期は前面の車番が黒色から登場時の黄緑色にリバイバルされていました。
1次車タイプの10−030Fが2次車よりも長く活躍し、末期は中間2両が040Fのものと交換されていました。これを以てセミステ車が全廃されました。
3次車は10−000形で最後まで残った幕車でした。これよりオールステンレス車体に。
イメージがガラッと変わった8次車タイプが10−000形の中で最後まで活躍していました。この8次車は、他のと違い加減速の音がとても静かでした。