都営12-000形
都営12−000形は大江戸線の開業当初から現在に至るまでの主力車両で、都営地下鉄の中で最も編成数が多い形式です(廃車が出始めるまでは、両数でも最大勢力でした)。
車体が一回り小さく、上の写真をご覧いただければそのコンパクトさがお分かりいただけると思います。これは、大江戸線が長距離の路線になることから、建設費を圧縮するため鉄輪式リニアの方式とし、トンネルの空間を小さくした、いわゆるミニ地下鉄を採用したためです。
製造が大江戸線の開業に合わせてなされたことから、全編成が出揃うのに8年ほど時間を要し、1次車から4次車までのグループに分類されます。リニアモーターを採用しているため、モーターも全てVVVFインバーター制御を搭載しています。
最初に竣工した1次車は練馬ー光が丘間の開通に合わせて6両編成5本が竣工。アルミ車体に白塗装、GTO素子のモーターを搭載していました。2次車はこの1次車が重要部の検査の時期に差し掛かったための予備車確保の意味合いで1編成が竣工され、外見は1次車とそっくりでしたが台車や貫通路の細さ、運転台など細かいところで違いがありました。
3次車は練馬ー新宿間の延伸に合わせて導入。このグループより車体が塗装されなくなり、乗務員室のスペースが拡大されたために前面の見た目が今までと変わりました。またこの時より8両化が実施され、6両編成だった1、2次車もこの3次車を増結する形で8連化されます。この中間車は、3次車ながら1、2次車に仕様を揃えていました。続く4次車は新宿ー国立競技場ー環状部分の開通に合わせて一気に発注されます。
現在は老朽化に伴なって1、2、3次車は既に全廃され、残る4次車も一部廃車がでていますが、一部の車両は修繕を受けており、大江戸線の主力車両であるのに変わりはなく活躍しています。
アイボリー塗装車の中で最後まで現存した040F。写真は第1期区間が20周年を迎えていた時で、当時は塗装車全編成に記念ステッカーが貼り付けられていました。
同じく040Fが引退間近になり、それを謳うステッカーが貼られていた時のもの。
12-000形で最大勢力を誇る4次車タイプ。数年に一度開催される都営フェスタ・西馬込基地の公開では、例年大江戸線車両も展示され、どの編成かは当日のお楽しみ。
無塗装車のうち、こちらは既に全廃された3次車タイプ。
外見だけでは4次車との判別は困難。