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都営5500形

 都営5500形は、「日本らしさとスピード感が伝わる車両」をコンセプトに、それまで走っていた5300形の老朽取り替え、および浅草線のイメージアップのために2018年から運用を開始し、現在では1編成8両編成で27本の陣容、全編成が横浜市金沢区内の総合車両製作所にて竣工されました。発注自体は一括だったため、5300形のように1次車、2次車という分類はされていません。車体は都営地下鉄で初めて同製作所によるサスティナブランドの軽量ステンレスを採用し、色の塗り分けでは歌舞伎をイメージし、ラインカラーのピンクを前面の両縁および側面の雨樋部分とドアに採用し、顔の大部分と側面の窓周り部分には黒色、そして窓周りの黒マスには扇をイメージした金色のラインをもあしらっており、それまでのイメージがより強調されました。

 車内面でも内装板や側壁、カーテンなどに浅草線の沿線地域をあしらっている他、座席は1人あたりの座席幅を広くしたために長椅子がそれまでの8人がけから7人がけに減少されました。また車内案内にLCD液晶表示器が採用され、それまでの5300形の車内案内では北総線、京急線内では行き先のみの案内でしたが、こちらでは駅名、乗換案内を乗り入れ先を含む全区間で案内がなされます。

 運用範囲は浅草線に留まらず、乗り入れ先の京成線成田空港、北総線全区間、京急線の羽田空港、新逗子、三崎口まで定期的に足を伸ばしており、広範囲で見かけることができます。

 足回りの床下機器では、制御方式にフルSic-MOSFETパワーモジュール素子を都営地下鉄で初採用し、それによるVVVFインバータ制御で、三菱製のものです。また最高走行速度が120km/hに改善され、京急線内の日中の特急運転や、成田スカイアクセス線のアクセス特急にも充当されており、最高速度が110km/hまでだった都営5300形の欠点も補いました。この120km/h運転は、日本の地下鉄車両の中ではトップクラス。先頭車には京急と同じ電気連結器が採用され、いざという時には京急車の救援にも対応しています。

編成表都営5500形.png
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